「技術・人文知識・国際業務ビザ」(技人国ビザ)とは

昨今多くの日本企業が人手不足に悩まされていますが、その背景のひとつにあるのが労働人口の減少です。2023年の発表によると、日本人の人口は前年に比べ80万人余りが減少し、1968年の調査開始以来最大の減少幅を記録しました。

その一方で注目されているのが在留外国人の増加です。住民票を持つ外国人は全国で300万人を超えました。日本政府が目指す成長シナリオを2040年に達成するには、674万人の外国人労働者が必要との推計もあります。成長を続けるには、日本で能力を発揮したいと望む外国人との共生が不可欠となっています。

日本で働く際、重要なビザの1つが「就労ビザ」です。そもそも就労ビザとは 、外国人が日本で合法的に働くための許可証です。日本政府は、外国人の雇用を円滑に進め、国際交流の促進や日本の労働人口減少に対応するために、さまざまな種類の就労ビザを用意しています。

「技術・人文知識・国際業務ビザ」

専門的な知識や技能を持つ外国人がその専門性を活かして就労する場合に必要なビザです。エンジニアやIT技術者、外国語講師、マーケティング・貿易関連のスペシャリストなどが含まれます。

■取得要件:母国や日本の大学、専門学校などで専門的に学習した内容を活かすことができる職種に限り取得できます。職種名が該当すればよい、などの基準はなく、実際に雇用し従事させる職務内容や本人の経歴に応じて判断されます。

■就労期間:3ヵ月、1年、3年、5年のいずれかの期間での就労ビザになります。ただし、職務内容が技術・人文知識・国際業務に該当する限り更新可能なので実質無期限的に就労が可能です。